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元人事担当者の独り言。
「AIの発達でドラえもんが面接官になる・・・?」

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Published on 24 Dec 2019

こんにちは、営業のNです。

AIやRPAという言葉が市民権を得て数年、AI面接を導入する企業が増えてきているとか。
前職で人事だった自分としては、「いよいよロボットが人間を面接する時代がきたんだ」とテクノロジーの進化に感嘆する反面、マンツーマンでのコミュニケーションが希薄になることで弊害もあるのではと考えています。

『AI面接=ロボット』ととらえるのは、いささか大げさかもしれません。
けれど、AI面接という名称からは無機質なイメージしかわかないのは自分だけでしょうか。
せめてドラえもんが面接してくれると思えば、そこに人間味を感じられるのですが。

2045年にはAIが人間の脳を超える『シンギュラリティ(技術的特異点)』に達するといわれています。
ただこれって「一部の頭脳にフォーカスしているだけなんじゃない?」と思うのです。
例えば、AIが『冷凍みかん』を『みかん』と判断できるかどうかは未だ疑問視されています。
形や色、それに含まれている成分などを分析して、それをみかんと判断するのは得意。
一方、ただ凍らされているだけで、それをみかんと判断するのは苦手なんですね。
この融通の利かなさは、まさにディープラーニングの弱点。
ディープラーニングによって、知識、記憶、データ処理能力などは人間を凌駕するかもしれませんが、人間には第六感なるものが存在するらしいし(そういえば10年ほど前にブルース・ウィルス主演のシックス・センスという映画がヒットしましたね)。
そこまでいかなくても、思いやりや気遣い、愛情、哀愁などといった、機微や空気を読むことが、この先AIにもできるでしょうか。

また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:定型作業をPC内のソフトウェア型のロボットが代行・自動化する概念)にも同じことが言えます。
工場内作業や軽作業に関しては代替できるかもしれませんが、いくら有能な知能やデータ処理能力をもってしても、人間のような滑らかで精緻な、いわゆる匠の域の手仕事は実現不可能でしょう。
世界のさまざまな美の成り立ちである黄金比率を『ウィトルウィウス的人体図』で描き出した、レオナルド・ダ・ヴィンチが生きていたら激怒するかもしれませんね。

もしAIやRPAが、いわゆる「人間であるべき価値や美」を超えてくるなら、ロボットがロボットを面接すればいい。
ドラえもんが面接官になれば楽しいと述べたのは、ロボットとはいえど、のび太くんに対する「思いやり」があるからです。

決してロボットには代替されない、代替できない価値が人間にはあります。
そこをあらためて見定め、人と人とが向き合う「面接」というものをさらに価値あるものにしていくことが、今後さらに必要になってくると思うのです。